金雲母

近年、雲母(マイカ)を粉砕したパウダーは、各種工業用製品や材料に新しい機能、優れた物性を付与する素材として広く活用されています。

例えば、自動車、建材、電気・電子機器などに用いる樹脂（プラスチック）や塗料の機能性フィラーとして、 あるいはゴムや陶器の離型剤として利用されるほか使用感を向上させる目的でファンデーションなどの化粧品に配合されています。

耐熱性、耐薬品性に優れているうえ、人体に対して安全であることから、アスベストの代替物質にもなります。

このほか意匠性を高める模様材としての用途もあり、自然色の雲母（マイカ）粉や、雲母（マイカ）のパウダーに着色コーティングしたカラーマイカは、 人造大理石や石目調塗料の粒状色材としてキッチンや浴室、洗面のカウンターや壁床材、住宅外装・内装材に高級感あるデザインを演出することができます。

ガラスの模様材としての用途もあります。

また雲母（マイカ）粉体表面に酸化チタンなどの金属酸化物薄膜を結晶成長させたパールマイカは、キラキラとした光輝性顔料として幅広く利用されています。

以上のように、雲母（マイカ）は私たちの暮らしに欠かせない材料として、多様な産業分野で有効に活用されているのです。

雲母（マイカ）特有の物性や薄片形状は非常に魅力的であり、新たな価値を生み出す素材として今後も益々、利用分野が拡がっていくと思われます。